架空請求の手口と対策について

 PC・インターネット上のセキュリティ対策といえば、ひと昔前まではウイルス対策が専ら。しかし現在では「詐欺」に対しても注意が必要だ。オークション詐欺に始まり、ワンクリック料金請求にフィッシングなどなど。被害防止のためにも、悪質化するオンライン詐欺の手口を理解しておこう。

架空請求の対策

利用した覚えがない架空の、有料番組サイト利用料金、恋人紹介事業の事務手数料、
民法指定消費料金、債権などを請求する文書が、電子メール、はがき、封書、
電報で届いたが不安である、どうしたらよいかという相談が、
全国の消費生活センターへ寄せられています。請求書には「入金がない場合には自宅、
勤務先へ回収に出向く」など、不安を感じる文言も書かれています。

 相談件数は、行政機関等が連携してトラブル防止に努めたこともあり減少しましたが、
現在も全国の消費生活センターへは毎月2〜3万件の相談が寄せられています。

 数年前から、このような悪質な手口は繰り返されており、再発防止策の網の目をくぐって、

新たな手口が次々に出てきています。例えば、これまで請求書には送金先として銀行口座名が明記されていましたが、金融機関の対処が厳しくなると、今度は現金書留での送金、
電話で送金先を知らせるなどの方法が考え出されました。

 最近では、実在する公的機関によく似た名称の使用、訴状の受理、
支払督促やデジタル放送などの広く周知していない制度の悪用、購入していないアダルト関係商品に関連した会費の請求などが発生しています。

 いずれのケースも、消費者の不安をあおり、トラブルとは関わりたくないという心理をついてお金を得る、非常に悪質な手口です。関わらないためには、絶対に連絡しないことが大切です

架空請求無視するだけではダメな場合も

それでは、なぜ無視することではダメなのでしょうか?
これまでの手口は、架空の請求書を不特定多数の人に送りつけるという手口でした。この手口は無視すればOKです。

しかし、新しい手口は”架空請求業者が簡易裁判所で小額訴訟を起こし、架空の料金を請求してくる”という法制度を悪用した手口です。

この訴えを起こされると”口頭弁論期日呼出及び答弁書催告状”という出頭命令が裁判所から届きます。

いうならば「あなたは小額訴訟の訴えを起こされているので裁判所に出頭してください」という法的な書類です。

ところで、そもそも”小額訴訟制度”とは何なのでしょうか?例えば”飲み屋のママさんが、ツケの料金を払ってくれない困ったお客さんから、飲み代を払ってもらうときなどに弱者救済のための簡易裁判手続きとして、利用しやすくした簡易裁判手続きといっていいと思います。

特徴として、
  • 簡易・迅速・低額でできる。
  • 訴訟できるのは金銭の支払いのみ
  • 訴求額は最大60万円
  • 申し立ては簡易裁判所へ
  • 控訴は禁止
という特徴があります。この訴えを起こされ出頭命令を無視し続けると、自動的にあなたの敗訴が確定します。また、控訴は禁止されているため、敗訴が確定した時点で支払いの義務が法律的に発生してしまいます。


このからくりが、”無視してはいけない”ということなのです。裁判所からの出頭命令を無視していると請求金額を支払わなければならなくなります。架空請求が合法的な請求に変わってしまいます。

架空請求業者は私たちが裁判沙汰になることを恐れて支払うことを期待しています。またそのまま無視し続けることで法律的に保護された支払い請求権を獲得することを狙っているのです。



戻る